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COLUMN

娘がストーカー被害に遭っているとき親は何をすべき?警察相談と安全確保の手順

2026.10.09

娘がストーカー被害に遭っているとき親は何をすべき?警察相談と安全確保の手順

「娘が元交際相手から何度も連絡を受けている」「学校や勤務先の近くで同じ人物に待ち伏せされている」「娘が誰かにつけられているようだが、本人は詳しく話してくれない」。このような状況に直面したとき、親として何をすべきか分からず、不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

娘がストーカー被害に遭っている可能性がある場合、最も大切なのは、相手を突き止めることよりも先に、娘の身体と生活の安全を確保することです。親が独断で相手に注意したり、本人の意思を無視して行動したりすると、かえって危険が大きくなる場合があります。

また、相手の行為が法律上のストーカーに該当するか分からなくても、警察へ相談することは可能です。この記事では、娘が被害を受けているときに親ができる初動対応、証拠の整理、警察や学校との連携、探偵に相談できる範囲を、未成年と成人の違いも踏まえて説明します。

目次
  1. 1.娘がストーカー被害に遭っているとき、親が最初にすべきこと
  2. 1-1.差し迫った危険がある場合は110番を優先する
  3. 1-2.娘の行動予定を見直し、接触する機会を減らす
  4. 1-3.親自身の安全も確認する
  5. 2.娘が被害を話してくれない場合、親はどう接するべきか
  6. 2-1.被害を責めるような発言を避ける
  7. 2-2.成人した娘の場合は本人の意思を尊重する
  8. 2-3.娘の心身の変化にも気を配る
  9. 3.どのような行為がストーカー規制法の対象になるのか
  10. 3-1.待ち伏せや繰り返しの連絡などが対象となる
  11. 3-2.知らない人物からのつきまといも相談できる
  12. 3-3.紛失防止タグなどによる位置情報の取得にも注意する
  13. 4.親が娘のために残しておきたい証拠と記録
  14. 4-1.出来事を時系列で記録する
  15. 4-2.LINEやSNSのメッセージは消さずに保存する
  16. 4-3.証拠を集めるために危険な行動をしない
  17. 5.娘に代わって親が警察に相談することはできる?
  18. 5-1.緊急時は110番、通常の相談は警察署や#9110
  19. 5-2.警察へ持参すると役立つ資料
  20. 5-3.警察による警告と禁止命令等の違い
  21. 6.娘が未成年・大学生・社会人の場合で親の対応は変わる?
  22. 6-1.中学生・高校生の娘が被害を受けている場合
  23. 6-2.大学生の娘が被害を受けている場合
  24. 6-3.社会人の娘が被害を受けている場合
  25. 7.親がストーカー相手へ直接注意することは避けるべき?
  26. 7-1.相手の自宅へ行く、勤務先へ抗議するといった行動
  27. 7-2.親が独自に相手の住所や身元を調べる行為
  28. 7-3.SNSで相手の名前や写真を公開しない
  29. 8.探偵に娘のストーカー被害を相談できる範囲
  30. 8-1.つきまといの状況確認や記録整理
  31. 8-2.親だけで調査を依頼する場合の注意点
  32. 8-3.調査費用と必要な時間の考え方
  33. 9.警察・弁護士・探偵・学校はどのように使い分ける?
  34. 10.娘の住所や個人情報が知られている場合の対策
  35. 10-1.家族や知人による情報提供を防ぐ
  36. 10-2.住民票などの住所情報についても相談する
  37. 11.生駒法務探偵事務所に相談できること
  38. 12.娘のストーカー被害についてよくある質問
  39. Q1.娘が警察へ相談したがらない場合、親だけでも相談できますか?
  40. Q2.相手が元彼氏でもストーカーとして相談できますか?
  41. Q3.娘がまだ高校生の場合、親から学校へ連絡した方がよいですか?
  42. Q4.ストーカーの証拠が少なくても警察に相談できますか?
  43. Q5.親がストーカー相手へ内容証明を送れば解決しますか?
  44. 13.まとめ|娘のストーカー被害では親の冷静な支援が重要

1.娘がストーカー被害に遭っているとき、親が最初にすべきこと

娘から被害を打ち明けられた場合、まず確認するべきなのは、現在の危険性です。相手が誰なのか、なぜそのような行動をしているのかを調べるよりも、安全な場所にいるか、これから接触されるおそれがあるかを優先してください。

1-1.差し迫った危険がある場合は110番を優先する

次のような状況では、探偵や法律専門家への相談を待たず、警察への緊急通報を検討してください。

  • 相手が現在、自宅や学校、勤務先の付近で待ち伏せしている。
  • 娘が帰宅途中につきまとわれ、相手から離れられない。
  • 「会わなければ危害を加える」などの脅迫を受けている。
  • 相手が自宅へ押し掛け、敷地内への侵入や暴力を試みている。
  • 娘の居場所を把握していることを示す連絡があり、接近の危険が疑われる。

特に、相手が今その場にいる場合や、娘が逃げられない状況では、110番による緊急通報が優先です。警察へ連絡する際には、現在地、相手の行動、娘の安全状況をできる限り簡潔に伝えます。

娘が外出先にいる場合は、無理に自宅まで移動させるのではなく、店舗や公共施設など人のいる安全な場所で助けを求めることも検討してください。

1-2.娘の行動予定を見直し、接触する機会を減らす

緊急性が高くない場合でも、当面の生活について安全対策を考える必要があります。例えば、毎日同じ場所で待ち伏せされているのであれば、娘と相談しながら通学・通勤時の付き添いや送迎、関係者による見守りを検討します。

ただし、親が仕事や外出の予定を一方的に禁止すると、娘が被害を隠す原因になりかねません。本人の年齢、生活状況、危険の程度を踏まえ、安全確保と日常生活を両立する方法を話し合うことが重要です。

また、自宅の住所を相手が知っている場合には、玄関を開けて直接話し合わないこと、必要に応じて警察に避難先や安全対策を相談することも大切です。危険が高い状況では、家族だけで対応方針を決めないようにしましょう。

1-3.親自身の安全も確認する

娘を守ろうとするあまり、父親や母親が相手の自宅を訪ねたり、電話で強く抗議したりすることがあります。しかし、相手の感情や行動を予測できない状況では、親自身が危険にさらされる可能性もあります。

ストーカー規制法は、一定の目的による行為について、被害を受ける本人だけでなく、その親族などに向けられた行為も規制対象に含めています。

娘の居場所を尋ねる電話が家族にかかってきた場合も、安易に住所、勤務先、行動予定を教えず、連絡内容を保存して警察に相談してください。

2.娘が被害を話してくれない場合、親はどう接するべきか

ストーカー被害を受けている娘が、必ずしも親に状況を詳しく説明するとは限りません。特に、元交際相手との関係が絡む場合には、交際していたこと自体を知られたくない、親に心配をかけたくないなど、さまざまな事情が考えられます。

そのようなときは、娘が安心して情報を伝えられる関係を保つことが重要です。

2-1.被害を責めるような発言を避ける

例えば、「どうしてそんな相手と付き合ったの」「もっと早く言えばよかったのに」といった言葉は、親に悪意がなくても娘に責任を感じさせてしまうことがあります。

最初から詳しい交際歴を聞き出そうとするのではなく、次のような事項を確認しましょう。

  • 現在も相手から連絡や接触があるか。
  • 最後に相手と会ったのはいつ、どこだったか。
  • 自宅、学校、勤務先などを相手が知っているか。
  • 怖いと感じた具体的な出来事があったか。
  • 警察や学校に相談することについて、どのように考えているか。

娘が話した内容をすぐに否定せず、事実と本人の感じている不安を分けて聞くことが大切です。親の推測だけで相手を犯罪者と決めつけることも避けてください。

2-2.成人した娘の場合は本人の意思を尊重する

成人した娘が一人暮らしをしている場合、親が心配することと、娘が望む対応が一致しないこともあります。

例えば、娘が警察への相談を迷っているのに、親が本人の意向を確認しないまま勤務先や共通の知人へ連絡すると、被害に関する情報が予期しない相手に広がるおそれがあります。

親は安全確保のための支援を提案しつつ、相談に付き添う、記録を整理する、信頼できる相談窓口を紹介するなど、本人が選択できる形で協力することが望ましいでしょう。

ただし、生命や身体への差し迫った危険がある場合は別です。本人が通報をためらっていても、危険な状況を目撃した家族が110番することは重要な安全対応です。

2-3.娘の心身の変化にも気を配る

被害について詳しく話さなくても、外出を避けるようになった、眠れなくなった、学校を休み始めたなどの変化が見られる場合があります。ただし、それらの変化だけでストーカー被害があると断定することはできません。

親は原因を決めつけず、安心して相談できる環境を整えましょう。強い不眠や不安、食事が取れないなどの状態が続く場合には、医療機関や心理的支援の相談先を利用することも選択肢です。

3.どのような行為がストーカー規制法の対象になるのか

娘への接触が不快であっても、すべての行為が法律上のストーカー行為に該当するわけではありません。判断には行為の内容、目的、反復性などが関係します。

一方、法律上の要件が明らかでない段階でも、安全上の問題があれば相談をためらう必要はありません。

3-1.待ち伏せや繰り返しの連絡などが対象となる

ストーカー規制法では、恋愛感情その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で行われる一定の行為を「つきまとい等」として定めています。

具体的には、次のような行為が問題となる場合があります。

  • 娘の自宅、学校、勤務先などで待ち伏せする。
  • 行動を監視していると思わせる内容を伝える。
  • 断られても面会や交際を要求する。
  • 無言電話や拒否後の連続した電話・メッセージなどを送る。
  • 著しく粗野または乱暴な言動をする。
  • 名誉を害する事項を告げたり、性的羞恥心を害する内容を送ったりする。

例えば、元交際相手が別れた後も娘の通学先で繰り返し待ち伏せしている場合には、法律上の規制対象となる可能性があります。

ただし、同じ場所で見かけたという事実だけで相手の目的を確定することはできません。複数の出来事を時系列に整理し、警察に状況を説明することが重要です。

3-2.知らない人物からのつきまといも相談できる

ストーカー被害というと元交際相手を想像しがちですが、娘が相手の名前や住所を知らないケースも考えられます。

例えば、通学途中に何度も同じ人物を見かける、特定の時間帯に同じ車が付近に停車しているなどの状況です。

こうした事実だけでは、その人物が娘を対象にしているかどうかは分かりません。しかし、接近、声掛け、追跡などの事情が重なる場合には、警察への相談を検討する理由になります。

なお、恋愛感情などの法律上の目的が認められない行為であっても、別の犯罪や条例上の問題に該当することがあります。ストーカー規制法の対象かどうかだけで安全上の対応を判断しないことが大切です。

3-3.紛失防止タグなどによる位置情報の取得にも注意する

2025年12月30日施行の改正ストーカー規制法では、一定の要件の下で、紛失防止タグを用いた位置情報の無承諾取得や、相手方の承諾なく紛失防止タグを取り付ける行為などが、新たに規制対象へ加えられました。

例えば、娘の所持品や車両から見覚えのない紛失防止タグが見つかった場合には、安易に犯人を決めつけたり、自分で相手を探したりせず、警察へ相談してください。

位置情報の共有設定や端末のセキュリティーを確認することも重要ですが、証拠の保存や安全確保との関係があるため、不審な機器が見つかった場合には警察の指示を仰ぐことが望ましいでしょう。

4.親が娘のために残しておきたい証拠と記録

娘がストーカー被害を受けているとき、親が協力できる重要なことの一つが、発生した出来事の記録です。

警察へ相談するときも、単に「娘がストーカーに遭っています」と説明するより、いつ、どこで、何が起きたのかを具体的に示した方が状況を共有しやすくなります。

4-1.出来事を時系列で記録する

まず、娘から聞いた内容と、親自身が確認した内容を区別して整理しましょう。

記録する項目 具体的に残す内容
発生日時 年月日、時間帯、継続時間など
発生場所 学校の周辺、駅、自宅付近など
相手の行動 待ち伏せ、声掛け、連絡、追跡など
娘の対応 接触を避けた、返答しなかった、警察へ相談したなど
確認した人 娘本人、家族、友人、学校関係者など
残っている資料 メッセージ、着信履歴、写真、手紙など

例えば、「10月5日午後6時頃、娘が駅から帰宅する途中、以前交際していた人物が自宅付近にいたと話した」というように、具体的な状況を整理します。

記録時には、親が直接見た事実なのか、娘から聞いた話なのかを区別してください。後から不確かな推測を書き加えるより、当時分かっていた内容をそのまま残す方が、出来事の経緯を確認しやすくなります。

4-2.LINEやSNSのメッセージは消さずに保存する

相手からのメッセージ、通話履歴、メールなどが残っている場合は、娘の同意を得た上で保存方法を確認しましょう。

画面のスクリーンショットだけでなく、送信日時、相手のアカウント情報、前後のやり取りなどが確認できる形にしておくと、事情を説明する資料になります。

ただし、親だからといって娘のスマートフォンやSNSに無断でログインしたり、パスワードを調べたりしてよいわけではありません。成人した娘の場合は特に、本人のプライバシーと意思を尊重する必要があります。

ブロックやアカウント設定の変更を考える際も、安全確保と記録保存の両面から判断しましょう。脅迫などがある場合には、返信を続けず警察に相談することが重要です。

4-3.証拠を集めるために危険な行動をしない

娘を守る目的でも、親が相手を尾行したり、相手の自宅へ無断で立ち入ったりすることは避けてください。

また、証拠を撮影するために娘を危険な場所へ向かわせたり、相手が来る時間帯にわざと外出させたりすることも適切ではありません。

証拠収集のために被害を再現する必要はありません。今ある資料を保存し、その後の安全な記録方法を警察などへ相談することが基本です。

記録を取る過程で娘の居場所や行動予定が第三者に広がらないよう、写真や相談資料の共有先も必要最小限にしてください。

5.娘に代わって親が警察に相談することはできる?

娘が警察へ行くことを怖がっている場合、親だけでも相談できるのかという疑問が生じます。

警察庁が案内する犯罪被害者相談窓口では、被害者本人だけでなく、家族や友人からの相談も受け付けています。そのため、親が状況を説明し、今後の対応について相談することは可能です。

5-1.緊急時は110番、通常の相談は警察署や#9110

現在進行形で危険がある場合は110番です。それ以外の相談では、最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」などを利用できます。

親が相談する場合には、「娘が元交際相手から待ち伏せされている」「本人が怖がって警察に行けない」「今後どのように安全を確保すべきか知りたい」など、相談したい内容を明確に伝えましょう。

相手の氏名が分からない場合でも、把握している事情を伝えて相談できます。すべての証拠がそろうまで相談を延期する必要はありません。

5-2.警察へ持参すると役立つ資料

相談前には、可能な範囲で次の資料を整理しておくとよいでしょう。

  1. 被害が始まった時期と、現在までの主な経過。
  2. 相手の氏名や娘との関係など、判明している情報。
  3. メッセージ、着信履歴、手紙、写真などの記録。
  4. 娘が怖いと感じた行為と、現在の生活への影響。
  5. 相手が自宅や学校などを知っているかどうか。
  6. すでに学校、勤務先、ほかの警察署などへ相談した経緯。

相談時には、資料の提出だけでなく、どのような危険を心配しているのか、今後どのような支援を希望するのかも伝えることが大切です。

警察の対応は事案ごとに異なるため、相談しただけで必ず警告や逮捕が行われるわけではありません。帰宅時の安全対策や、再び接触があった場合の連絡方法なども確認しましょう。

5-3.警察による警告と禁止命令等の違い

ストーカー規制法では、一定の要件を満たす場合に警察本部長等による警告や、都道府県公安委員会による禁止命令等が行われる制度が設けられています。

2025年12月30日施行の改正により、警告についても、被害者からの申出だけでなく、警察本部長等の職権による対応が可能となりました。

さらに、法定の要件を満たす場合には、禁止命令等が検討されます。

警告と禁止命令等は異なる制度です。どのような対応が行われるかは、行為の内容や反復のおそれ、警察が確認した事情などによって判断されます。

親としては、特定の処分を受けさせることだけを目的にするのではなく、娘の安全のために必要な対応を警察と相談することが重要です。

6.娘が未成年・大学生・社会人の場合で親の対応は変わる?

娘の年齢や生活環境によって、親が取るべき支援方法は変わります。特に、未成年の娘と、成人して別居している娘では、学校や勤務先との情報共有、本人の意思の確認などに違いがあります。

6-1.中学生・高校生の娘が被害を受けている場合

未成年の娘が被害を受けている場合には、保護者としての安全確保に加え、学校との連携が重要になります。

例えば、学校周辺で待ち伏せがある場合には、担任の先生だけでなく、必要に応じて学校管理職とも情報を共有し、安全な登下校や校内での対応について相談しましょう。

学校へ伝える際には、相手の情報を必要以上に広めないこと、娘のプライバシーに配慮することも求められます。

2025年12月30日施行の改正ストーカー規制法では、被害者を雇用する者や被害者が就学する学校の長が、被害者への援助に努める主体として追加されています。

この規定は、学校があらゆる要望に応じる義務を定めたものではありませんが、学校と警察が協力して被害者の安全を考える上で重要な制度です。

なお、娘と相手が同じ学校に通っている場合には、学校内での接触を減らす対応についても、学校や警察と相談する必要があります。

6-2.大学生の娘が被害を受けている場合

大学生の場合、親元を離れて生活していることも多く、被害を把握するまでに時間がかかる場合があります。

大学の学生相談窓口や学生支援部署、必要に応じて警備担当者への相談も考えられます。娘が成人している場合には、どの情報を大学へ共有するのか本人と話し合うことが大切です。

親が大学に連絡する前に、娘の希望する支援内容を確認し、学校内での情報共有を必要最小限にするよう求める方法もあります。

6-3.社会人の娘が被害を受けている場合

勤務先の近くで待ち伏せされている場合には、職場への相談も重要です。例えば、受付や警備担当者に対し、相手を職場へ案内しないこと、娘の出勤予定や連絡先を伝えないことなどについて協力を求めることが考えられます。

ただし、職場へどの程度説明するかは慎重に判断しましょう。娘が成人している場合には本人の意思を基本とし、警察からの助言も踏まえて情報共有を進めてください。

また、一人暮らしの娘の住所を相手が知っている場合には、住居の安全対策に加え、必要に応じて転居や一時避難について警察などへ相談することも考えられます。

7.親がストーカー相手へ直接注意することは避けるべき?

娘へのつきまといや執拗な連絡が続くと、親として相手に直接注意したくなることもあるでしょう。

しかし、相手の行動がエスカレートする可能性や、娘本人への影響を考えると、直接対決を前提とした対応は慎重に避けるべきです。

7-1.相手の自宅へ行く、勤務先へ抗議するといった行動

相手の住所が分かっていても、突然訪問して話し合うことは推奨できません。相手が強い怒りを抱いている場合、親への反発が娘に向かうおそれもあります。

また、勤務先や学校に相手の行為を広める行動は、事実関係によっては名誉やプライバシーに関する別の問題につながる可能性があります。

相手への警告や接触防止が必要だと考える場合には、まず警察または弁護士に相談し、適切な方法を確認しましょう。

7-2.親が独自に相手の住所や身元を調べる行為

相手の本名が分からないとき、SNSや電話番号から住所を突き止めたいと考えることがあります。しかし、他人のアカウントへの不正アクセス、個人情報の不正取得、無断でのGPS機器設置などは許されません。

ストーカー被害への対処を理由としても、違法な調査が正当化されるわけではありません。

娘に危害を加える可能性のある人物について情報が不足している場合には、警察へ把握している情報を提供し、必要な対応を相談することが先決です。

7-3.SNSで相手の名前や写真を公開しない

娘を守るために、相手の顔写真やSNSアカウントを公開して注意を呼び掛けたいと考えることもあるかもしれません。

しかし、相手の同一性が確認できていない場合には、無関係の人物を巻き込むおそれがあります。仮に相手が特定できていても、無関係な第三者への拡散が新たなトラブルにつながる可能性があります。

公開による解決を目指すより、記録を保存し、警察や弁護士など適切な相談先へ提出することを優先してください。

8.探偵に娘のストーカー被害を相談できる範囲

警察への相談と並行して、客観的な事実を整理する必要がある場合には、探偵への相談が選択肢となることがあります。

ただし、探偵は警察のような捜査権限を持つわけではありません。被害者の安全と調査目的の正当性を確認した上で、適法な範囲で対応する立場です。

8-1.つきまといの状況確認や記録整理

探偵が対応を検討できる業務として、次のようなものがあります。

  • つきまとい、待ち伏せなどの発生状況を客観的に確認する調査。
  • 自宅や勤務先周辺における不審な行動の適法な範囲での確認。
  • 写真や動画などによる事実の記録。
  • すでに保有している資料の時系列整理。
  • 警察や弁護士に状況を説明するための調査報告資料の作成。

ただし、調査によって必ず相手の身元が判明するとは限りません。また、調査結果が必ず刑事事件や裁判で採用されることを保証するものでもありません。

危険性が高い事案では、探偵が現場確認を行うよりも警察の安全確保措置を優先すべき場合があります。

8-2.親だけで調査を依頼する場合の注意点

娘が成人している場合、親が費用を負担するからといって、本人の生活や交友関係を無制限に調査できるわけではありません。

ストーカー被害への対応を目的とする調査であっても、本人の意思、安全性、調査の必要性を確認することが重要です。

また、親からの依頼であっても、娘自身の所在を第三者へ知らせる危険がある調査や、相手への報復を目的とする調査は認められません。

依頼前には、何を確認したいのか、どのような調査方法を予定しているのか、取得した情報を誰に提供するのかを明確にしましょう。

8-3.調査費用と必要な時間の考え方

ストーカー被害に関する調査の費用は、必要な調査内容、確認場所、対象となる時間帯、調査期間などによって異なります。

例えば、すでに日時や場所が明らかな出来事について資料を整理する場合と、発生時間が不規則な接触を継続的に確認する場合では、必要な作業が異なります。

見積もりでは、調査員数、調査時間、交通費等の実費、報告書の内容、追加調査時の費用を確認することが大切です。

結果を保証するような説明だけで契約を決めず、まず娘の安全確保に必要な調査かどうかを慎重に検討してください。

9.警察・弁護士・探偵・学校はどのように使い分ける?

ストーカー被害への対応では、すべてを一つの機関へ任せるのではなく、それぞれの役割に応じて相談先を選ぶことが重要です。

相談先 主な相談内容 注意点
警察 身の安全、犯罪被害の相談、警告や禁止命令等に関する対応 緊急時は110番を優先
学校・大学 通学時や校内の安全確保、関係者による見守り 本人の意思と情報共有の範囲に配慮
勤務先 職場への接近防止、連絡先や勤務情報の管理 必要最小限の情報共有を検討
探偵 適法な事実確認、行動記録、調査報告資料の作成 警察の捜査権限や強制力はない
行政書士 依頼者の意思に基づく通知書・内容証明等の文書作成支援 紛争の代理交渉や訴訟代理はできない
弁護士 法的対応の検討、代理交渉、損害賠償請求など 個別事情について法律相談を行う

例えば、元交際相手が娘に対して連絡を続けている場合、まず警察に相談し、安全面の対応を確認します。その上で、必要な記録が不足しているのであれば、適法な事実確認を検討するという順序が考えられます。

相手に連絡停止を求める書面についても、送付自体が危険を高める場合があります。行政書士への文書作成依頼を含め、警察の対応方針と矛盾しないか慎重に確認する必要があります。

慰謝料請求や示談交渉など、紛争についての法律判断や代理が必要な場合には、弁護士へ相談してください。

10.娘の住所や個人情報が知られている場合の対策

相手が娘の自宅や勤務先を把握している場合、接触への警戒だけでなく、個人情報がさらに広がることを防ぐ対応も重要です。

10-1.家族や知人による情報提供を防ぐ

相手が娘の友人や家族に連絡し、居場所や連絡先を尋ねるケースも想定されます。

信頼できる関係者には、娘の住所、通学先、勤務予定などを本人の了解なく知らせないよう依頼することが考えられます。ただし、広範囲に事情を知らせることが逆効果になる場合もあるため、共有範囲は慎重に判断してください。

2026年3月10日施行の改正制度では、警察本部長等が、ストーカー行為等のおそれがある者へ被害者の一定の情報を提供するおそれのある人に対し、その事情を通知して情報提供を行わないよう求める仕組みも設けられています。

情報の流出が疑われる場合には、親が独自に関係者を追及するよりも、警察へ具体的な事情を伝えて相談しましょう。

10-2.住民票などの住所情報についても相談する

ストーカー被害や配偶者暴力等の被害者については、一定の要件の下で、住民票の写しなどの交付請求を制限する住民基本台帳の支援措置が設けられています。

住所を知られるおそれがある場合には、警察や住民登録のある市区町村へ利用条件を確認することが考えられます。

もっとも、支援措置は申し出れば必ず認められるという制度ではありません。対象となる事情や手続は個別に確認する必要があります。

すでに住所が知られている場合には、この措置だけで相手の接近を防げるわけではないため、警察との安全対策を並行して検討してください。

11.生駒法務探偵事務所に相談できること

名称生駒法務探偵事務所
代表者大倉雄偉(おおくらゆうい)
所在地奈良県生駒市山崎町3番11-1号
取扱業務浮気・不倫調査/人探し・所在調査/素行・行動調査/ストーカー・嫌がらせ対策/親族・相続人調査/企業・信用調査/盗聴器・盗撮器発見/行政書士業務
探偵業届出番号奈良県公安委員会第64250013号
受付時間10:00〜20:00(事前予約制)
事務所案内行政書士×探偵による、調査と法務の一貫支援

奈良県生駒市を拠点とする生駒法務探偵事務所では、探偵兼行政書士の立場から、ストーカーや嫌がらせに関する状況整理、適法な範囲での調査、関係する書面の作成についてご相談を受けています。

娘が待ち伏せやつきまといを受けている場合には、すでに分かっている事実、現在の危険性、警察への相談状況などを確認し、調査が必要かどうかを検討します。

また、行政書士として、依頼者の意思に基づく通知書や内容証明等の文書作成を支援できる場合があります。ただし、相手方との示談交渉、紛争に関する代理行為、訴訟代理などは行政書士の業務範囲ではありません。

生駒市のほか、奈良市や大和郡山市など周辺地域でお困りの方についても、事情に応じて相談内容を整理します。調査の可否、費用、所要時間は個別の状況によって異なり、結果を保証するものではありません。

現在進行形のつきまといや脅迫がある場合には、当事務所への相談よりも警察への連絡を優先してください。安全確保の方針を確認した上で、必要な調査や資料整理を検討することが適切です。

12.娘のストーカー被害についてよくある質問

Q1.娘が警察へ相談したがらない場合、親だけでも相談できますか?

はい。警察では家族からの相談も受け付けています。親が把握している出来事を伝え、今後の対応について助言を求めることができます。ただし、具体的な保護措置や手続では本人への確認が必要となる場合もあります。差し迫った危険がある場合には110番を優先してください。

Q2.相手が元彼氏でもストーカーとして相談できますか?

相談できます。以前交際していたことは、つきまといや脅迫を正当化する理由にはなりません。法律上の該当性は行為の内容や目的などによって判断されますが、娘が危険を感じているのであれば、早めに警察へ状況を伝えることが大切です。

Q3.娘がまだ高校生の場合、親から学校へ連絡した方がよいですか?

学校や通学路で接触がある場合には、学校への相談が重要になることがあります。本人の気持ちに配慮しながら、担任や管理職と安全確保について話し合うことが考えられます。危険性が高い場合には、学校だけで判断せず、警察とも連携してください。

Q4.ストーカーの証拠が少なくても警察に相談できますか?

はい。証拠が十分にそろっていない段階でも相談は可能です。現在分かっている日時、場所、相手の行動、娘の不安や生活への影響などを整理して伝えましょう。無理に証拠を増やそうとして、娘や家族が危険な行動を取ることは避けてください。

Q5.親がストーカー相手へ内容証明を送れば解決しますか?

内容証明郵便は、一定の内容の文書を差し出した事実などを証明する制度ですが、送付によって相手の行動が必ず止まるわけではありません。相手の性格や行動状況によっては、送付が新たな接触や反発につながる懸念もあります。警察や必要に応じて弁護士と相談し、送付の要否や時期を判断することが重要です。

13.まとめ|娘のストーカー被害では親の冷静な支援が重要

娘がストーカー被害に遭っている可能性がある場合、親にできることは、相手へ直接対抗することだけではありません。

まず娘の安全を確認し、本人の話を落ち着いて聞き、発生した出来事を整理することが重要です。そして、警察への相談を基本に、必要に応じて学校、勤務先、弁護士、探偵などの協力を検討してください。

特に、親が独断で相手に接触したり、違法な方法で身元を調べたりする行動は避けるべきです。成人した娘の場合には、本人の意思とプライバシーへの配慮も欠かせません。

生駒法務探偵事務所では、探偵兼行政書士の立場から、適法な事実確認や資料整理、必要な書面作成について相談を受けています。娘の安全を第一に考え、警察等による対応を優先しながら、必要な支援を選択していくことが大切です。

参考資料・参考サイト

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