「配偶者の帰宅が急に遅くなった」「休日の外出先を説明してくれない」といった事情から浮気を疑い、車にGPS機器や紛失防止タグを付けて居場所を確認したいと考えることがあります。スマートフォンで簡単に位置を確認できる製品が増えたため、自分で調べる方法として思い浮かびやすくなりました。
しかし、夫婦だから相手の位置情報を自由に取得してよい、ということにはなりません。位置情報の無断取得についてはストーカー規制法の改正も続いており、設置する物、取得方法、目的、当事者の関係、承諾の有無などによって問題となる法令や評価が変わります。
この記事では、浮気調査を目的として配偶者の車などにGPSや紛失防止タグを付けることを考えている方に向けて、現在の制度、自分で確認できる安全な範囲、避けた方がよい行為、探偵へ相談するときの考え方を整理します。
- 配偶者の車ならGPSを付けても問題ないとは限らない
- GPSだけでなく紛失防止タグにも規制が広がっている
- 2021年にはGPS機器等による無承諾取得が規制対象に
- 2025年には紛失防止タグにも対象が拡大
- 夫婦間でも「共有している物」と「行動監視」は分けて考える
- 車の所有名義だけで判断しない
- スマートフォンの位置共有へ無断でアクセスするのも避ける
- 疑いが強くても相手を尾行し続けるのは危険
- 浮気が気になるとき自分で安全に残せる情報
- GPSを自分で使う前に「何を確認したいのか」を決める
- 探偵に頼めばGPSを自由に使えるわけではない
- 証拠を得た後に何をするかまで考えておく
- 生駒法務探偵事務所へ浮気調査を相談するとき
- まとめ
配偶者の車ならGPSを付けても問題ないとは限らない
最初に押さえておきたいのは、車が夫婦の財産であることや、自分も使用する車であることだけを理由に、相手の位置情報を無断で継続取得してよいとは一概にいえないという点です。
問題になるのは「GPS機器を所有しているか」だけではありません。誰の行動を把握するために使うのか、相手が承諾しているか、どの程度継続して位置情報を確認するのか、どのような目的で行うのかなどを含めて考える必要があります。
もっとも、ストーカー規制法には行為の目的などについて法律上の要件があります。そのため、配偶者の車にGPSを付ければすべて直ちにストーカー規制法違反になる、という単純な整理も適切ではありません。
一方で、「夫婦間だから絶対に問題にならない」と考えることも危険です。ストーカー規制法以外にも、プライバシーや個別の行為態様に応じた法律上の問題が生じる可能性があります。具体的な適法性について紛争が生じている場合は、弁護士など法律判断を行える専門家へ相談することが重要です。
| 考えている方法 | 注意したい点 | 安全な代替方法 |
|---|---|---|
| 車へGPS機器を無断で取り付ける | 位置情報の無承諾取得やプライバシー等の問題を自己判断しない | 先に調査目的と必要な証拠を専門家へ相談する |
| 紛失防止タグを車や持ち物へ忍ばせる | 2025年改正で紛失防止タグを用いた位置情報の無承諾取得等も規制対象に追加 | 自分で機器を設置せず、適法な調査方法を検討する |
| 相手のスマートフォンへ無断でログインする | アカウントへの無断アクセスなど別の重大な問題につながり得る | 自分が正当に知り得た事実だけを記録する |
| 帰宅日時や自分が見聞きした事情を記録する | 推測と確認済みの事実を分けて記録する | 日時・場所・出来事を客観的に残す |
GPSだけでなく紛失防止タグにも規制が広がっている
位置情報をめぐる法制度は、機器の変化に合わせて改正されています。特に重要なのが、従来型のGPS端末だけでなく、小型の紛失防止タグについても注意が必要になったことです。
2021年にはGPS機器等による無承諾取得が規制対象に
警察庁によると、元交際相手等の自動車へGPS機器をひそかに取り付けて位置情報を取得する事案などを背景として、2021年にストーカー規制法が改正されました。
この改正によって、一定の法律上の要件を満たす場合に、相手方の承諾なく、その人が所持するGPS機器等の位置情報を取得することや、その人が所持する物へGPS機器等を取り付ける行為などが規制対象に加えられています。
2025年には紛失防止タグにも対象が拡大
その後、小型の紛失防止タグを自動車等へひそかに取り付ける事案が問題となりました。そこで2025年12月10日に再び改正法が公布され、同年12月30日から、紛失防止タグを用いた位置情報の無承諾取得等も規制対象行為へ追加されています。
つまり、「GPSではなく忘れ物防止用のタグだから大丈夫」という考え方は現在の制度に合っていません。製品本来の用途が鍵や荷物の紛失防止であったとしても、他人の行動を把握する目的で無断使用する場面では別の問題になります。
夫婦間でも「共有している物」と「行動監視」は分けて考える
浮気を疑っていると、「自分の名義の車だから」「家族で使っている車だから」という理由で、位置情報を確認してもよいのではないかと考えることがあります。しかし、財産の名義と、人の行動や居場所を継続的に把握することは別の問題です。
車の所有名義だけで判断しない
たとえば、自分名義の自動車を配偶者が日常的に使用している場合でも、相手の行動を継続的に監視するために位置情報を取得することについては、その方法や目的を含めた検討が必要です。
逆に、本人の承諾を得た家族向け位置共有サービスなど、利用者同士が位置情報共有を認識している場面まで、すべて同じように考えるものでもありません。「車の名義だけ」「夫婦という関係だけ」で結論を出さないことが大切です。
スマートフォンの位置共有へ無断でアクセスするのも避ける
GPS端末を設置しなくても、相手のスマートフォン、メール、クラウド、SNS、位置情報共有サービスなどへ無断でログインして確認する方法は避けるべきです。
「パスワードを知っている」「以前は自由に見ていた」という事情があったとしても、現在も本人の承諾があるとは限りません。浮気の証拠を得たいからといって、アカウントへの不正な接触を行えば、証拠以前に別のトラブルを生む可能性があります。
疑いが強くても相手を尾行し続けるのは危険
配偶者が外出した後を自分で車で追い続けたり、勤務先や立寄先で長時間待ち続けたりすると、交通事故や本人同士の衝突につながるおそれがあります。感情が強くなっている状態では、相手に気付かれた後の言い争いや関係悪化も考えられます。
「証拠を取るためだから何をしてもよい」というものではありません。自分で行う場合は、日常生活の中で安全かつ正当に確認できる範囲を超えないことが重要です。
浮気が気になるとき自分で安全に残せる情報
GPSを使わなくても、後から状況を整理するために役立つ情報はあります。重要なのは、配偶者を監視することではなく、自分が正当に知り得た客観的な事実を時系列で残すことです。
たとえば、次のような内容であれば整理しやすいでしょう。
- 帰宅が遅かった日や外泊した日の日付
- 本人から説明された外出理由
- 普段と異なる行動があった曜日や時間帯
- 自分が直接確認した出来事
- 今後確認したい事項
記録するときは、「浮気していた」と結論を書いてしまうより、「10月3日、23時40分頃帰宅」「本人は会社の飲み会と説明」など、確認した事実と本人の説明を分けて残す方が後から整理しやすくなります。
レシートや写真などについても、自分が適法に所持・閲覧できるものと、相手の端末や私物へ無断で入り込まなければ確認できないものは分けて考える必要があります。
GPSを自分で使う前に「何を確認したいのか」を決める
浮気調査では、位置情報そのものが最終目的ではないことが少なくありません。「配偶者がどこへ行ったか」ではなく、その先にある目的を整理すると、必要な調査方法が変わります。
| 確認したいこと | 考えられる目的 | 整理すべきポイント |
|---|---|---|
| 特定の日の行動 | 事実関係を確認したい | 疑わしい曜日・時間帯・移動手段 |
| 特定人物との接触 | 交際の有無を確認したい | 相手について既に分かっている情報 |
| 不貞を示す事情 | 離婚や慰謝料請求を検討している | どの程度の証拠が必要かを弁護士へ確認することも検討 |
| 今後の生活を判断する材料 | 離婚するか関係を続けるか考えたい | 調査範囲を広げすぎない |
目的が「なんとなく怪しいから24時間全部知りたい」という状態のまま調査を始めると、期間や費用だけでなく、プライバシーへの介入範囲も必要以上に広がりやすくなります。
まず疑わしい日や時間帯を整理し、何が分かれば次の判断ができるのかを明確にすることが大切です。
探偵に頼めばGPSを自由に使えるわけではない
自分で調査することに不安がある場合、探偵へ相談する選択肢があります。ただし、探偵業の届出をしているからといって、一般の人には禁止されている行為を自由に行える特別な権限が与えられるわけではありません。
警察庁は、探偵業務について、依頼を受けて特定人の所在または行動に関する情報を収集するため、聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法で実地調査を行い、結果を依頼者へ報告する業務と説明しています。
そのため、浮気調査を相談するときには「GPSを使ってほしい」と方法を先に指定するのではなく、調査目的と現在分かっている情報を伝え、適法な範囲でどのような方法を採るのか確認する方が適切です。
また、探偵業者は、調査結果を犯罪行為や違法な差別的取扱いその他の違法な行為に利用しない旨の書面を依頼者から受け取ることとされています。依頼目的の確認も、適正な探偵業務の重要な一部です。
証拠を得た後に何をするかまで考えておく
浮気調査では、「証拠を取ること」だけを目標にすると、調査後にどうすればよいか分からなくなることがあります。調査を始める前から、その後の選択肢もある程度考えておくと無駄な調査を減らしやすくなります。
たとえば、夫婦間で話し合うための事実確認が目的なのか、離婚や慰謝料請求を検討しているのかによって、必要となる資料の内容は変わります。訴訟や慰謝料交渉など具体的な法律判断・代理交渉が必要な場合は、弁護士への相談が適しています。
一方、依頼者自身の意思に基づく通知書、合意書などの文書作成が必要となる場面では、行政書士が取り扱える範囲があります。ただし、行政書士が紛争当事者の代理人として慰謝料額を交渉したり、訴訟代理をしたりすることはできません。
生駒法務探偵事務所へ浮気調査を相談するとき
| 名称 | 生駒法務探偵事務所 |
|---|---|
| 代表者 | 大倉雄偉(おおくらゆうい) |
| 所在地 | 奈良県生駒市山崎町3番11-1号 |
| 取扱業務 | 浮気・不倫調査/人探し・所在調査/素行・行動調査/ストーカー・嫌がらせ対策/親族・相続人調査/企業・信用調査/盗聴器・盗撮器発見/行政書士業務 |
| 探偵業届出番号 | 奈良県公安委員会第64250013号 |
| 受付時間 | 10:00〜20:00(事前予約制) |
| 事務所案内 | 行政書士×探偵による、調査と法務の一貫支援 |
生駒法務探偵事務所では、奈良県生駒市を中心に、探偵兼行政書士の立場から調査目的とその後の手続を分けて整理しています。
「GPSを付けようと思っているが問題がないか不安」「怪しい曜日は分かるが、自分で追いかけるのは避けたい」「離婚を決めたわけではないが、事実だけ確認したい」といった段階でも、まず何を確認する必要があるのかを整理することができます。
生駒市だけでなく、奈良市、大和郡山市、平群町、斑鳩町、三郷町、王寺町など周辺地域からの相談についても、調査の目的や対象地域を確認したうえで対応を検討します。
調査方法や期間、判明する範囲は個別の事情によって異なり、結果を保証できるものではありません。無断で位置情報機器を設置する前に、安全で適法な方法がないかを確認することが大切です。
まとめ
浮気を疑ったとき、GPSや紛失防止タグは手軽な調査方法に見えます。しかし、位置情報は人の行動を継続的に把握できる情報であり、夫婦間であっても「自由に取得してよい」とは限りません。
2021年のストーカー規制法改正ではGPS機器等を用いた位置情報の無承諾取得等が規制対象となり、2025年12月からは紛失防止タグを用いた行為にも規制が広がっています。ただし、同法の適用には目的など法律上の要件があるため、個別案件を一律に判断することもできません。
まずは自分が日常生活の中で正当に知り得た日時や行動を記録し、相手の端末への無断ログイン、位置情報機器の無断設置、危険な尾行などは避けましょう。専門的な調査が必要であれば、何を確認したいのかを整理したうえで探偵へ相談し、法律判断や交渉が必要な場合には弁護士など適切な専門家へつなげることが安全な進め方です。

