探偵へ浮気調査や人探し、素行調査などを相談すると、対象者の氏名、写真、住所、勤務先、車両、行動予定など、調査に必要な情報を伝えることがあります。そのため、「こんなに個人情報を渡して大丈夫なのか」「調査後に写真やデータは残り続けるのか」と不安になるのは自然なことです。
結論として、探偵業には守秘義務や調査資料の不正・不当な利用を防止するための規制があります。また、個人情報取扱事業者に該当する事業者には、個人情報保護法に基づく安全管理措置も関係します。
ただし、「探偵だから安全」と名称だけで判断するのではなく、何のために情報を渡すのか、どのように保管するのか、誰が扱うのか、調査終了後にどう処分するのかを契約前に確認することが大切です。
- 探偵へ渡す情報は「調査に必要な範囲」で考える
- 探偵業法には業務上知った秘密について守秘義務がある
- 写真・動画・文書などの調査資料にも管理義務がある
- 個人情報保護法では個人データの安全管理措置が求められる
- 契約前に確認したい個人情報・資料管理の7項目
- 資料の処分方法は契約前と契約後の両方で確認できる
- 原本や写真を渡す前に自分でも控えを残す
- 他の探偵業者へ調査を委託する場合も契約内容を確認する
- 探偵は個人情報を自由に取得できる資格ではない
- 調査対象者の情報をSNS等へ公開しない
- 人探しでは「見つけた住所を必ず本人へ渡す」とは限らない
- 情報管理について説明を受けるときの判断ポイント
- 生駒法務探偵事務所へのご相談
- まとめ
探偵へ渡す情報は「調査に必要な範囲」で考える
探偵へ相談する際、情報が多ければ多いほどよいとは限りません。調査の目的と関係のない情報まで無制限に渡す必要はありません。
例えば行動調査を検討する場合、調査設計に役立つ可能性がある情報としては、次のようなものがあります。
- 対象者を確認するための氏名や最近の写真
- 通常利用している車両の情報
- 勤務形態や分かっている予定
- 調査対象となる日時や場所に関する情報
- 依頼目的と直接関係する行動記録
一方で、調査目的と関係のない家族全員の詳細な個人情報や、必要性のない各種番号・機密情報まで提供する必要があるとは限りません。「この資料は調査の何に必要なのか」と確認してから渡す方法があります。
特に原本しか存在しない書類を渡す場合には、原本そのものが必要なのか、コピーや画像で足りるのかを確認しましょう。
探偵業法には業務上知った秘密について守秘義務がある
探偵へ相談する内容は、夫婦関係、家族関係、人間関係、勤務先、住所など第三者に知られたくない事項を含むことがあります。このため、探偵業法には秘密保持に関する規定があります。
守秘義務は、依頼者の情報だけを対象に考えるものではありません。調査対象者や関係者について業務上知った秘密についても慎重に扱う必要があります。
そのため、相談時には「秘密にしてほしい」と個別にお願いしなければ何でも外部へ話してよいというものではありません。
写真・動画・文書などの調査資料にも管理義務がある
探偵業法第10条は、口頭で知った秘密だけでなく、調査に伴って作成・取得した資料についても規定しています。
調査資料には、紙の報告書だけではなく、写真、動画、電子ファイルなども含まれます。現在の調査では電子データを扱う場面が多いため、物理的な書類だけでなくデジタルデータの管理も重要です。
依頼者としては、「法律があるから何も確認しなくてよい」と考えるのではなく、実際の管理方法について説明を受けると安心につながります。
個人情報保護法では個人データの安全管理措置が求められる
個人情報保護法では、個人情報取扱事業者に対し、個人データの漏えい、滅失、毀損を防止するために必要かつ適切な安全管理措置を講じることを求めています。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、安全管理措置について、事業の規模や性質、取り扱う個人データの性質・量、媒体などに応じた適切な内容とする考え方が示されています。
したがって、具体的な管理方法はすべての事業者で一律ではありません。重要なのは、その事業者が扱う情報に応じた管理をしているかという点です。
契約前に確認したい個人情報・資料管理の7項目
探偵へ個人情報を渡すことに不安がある場合は、抽象的に「情報管理は大丈夫ですか」と尋ねるより、具体的な項目に分けて確認すると分かりやすくなります。
| 確認項目 | 質問の例 |
|---|---|
| 利用目的 | この情報はどの調査に使用しますか |
| 保管方法 | 紙・電子データはどのように管理しますか |
| 取扱者 | 誰がこの資料を扱いますか |
| 委託 | 他の探偵業者へ調査を委託する可能性はありますか |
| 報告時の扱い | 写真や動画はどの形式で受け取れますか |
| 保管期間 | 調査終了後も資料を保管しますか |
| 処分方法 | 返却・削除・廃棄はどのように行いますか |
すべての案件で同じ回答になるとは限りません。例えば継続調査が予定されている場合と、一度の調査で終了する場合では、資料の保管期間に関する考え方が異なることもあります。
資料の処分方法は契約前と契約後の両方で確認できる
探偵業法第8条では、契約前に説明する重要事項の一つとして、探偵業務に関して作成・取得した資料の処分に関する事項を挙げています。
さらに契約後の書面についても、資料の処分に関する定めがある場合は、その内容を明らかにすることが定められています。
そのため、「調査が終わったらデータは全部消えるはず」と思い込まず、自分の契約ではどのようになっているか確認しましょう。
原本や写真を渡す前に自分でも控えを残す
依頼者自身が資料を渡す際にも、簡単な準備をしておくと後で確認しやすくなります。
- 何を渡したか一覧を作る
写真、メモ、書類など、提供した資料を記録します。 - 原本とコピーを区別する
原本を渡す必要があるのか事前に確認します。 - 不要な情報が含まれていないか確認する
調査目的と無関係な情報が大量に含まれている場合は、そのまま渡す必要があるか尋ねます。 - 送信方法を確認する
電子データを送る場合は、事務所が指定する方法を確認します。 - 返却が必要な資料を明確にする
返却してほしい原本等がある場合は、事前に伝えます。
情報を渡した日時と内容を簡単に残しておくだけでも、契約終了時に資料の返却・処分状況を確認しやすくなります。
他の探偵業者へ調査を委託する場合も契約内容を確認する
遠方調査などでは、契約した探偵業者が別の探偵業者へ探偵業務を委託する可能性があります。探偵業法では、契約前の重要事項として「探偵業務の委託に関する事項」を説明することが求められています。
また、探偵業務そのものを探偵業者以外の者へ委託することは禁止されています。
委託が予定される場合は、「どのような場合に委託するのか」「依頼者から提供した情報がどの範囲で共有されるのか」について説明を受けておくとよいでしょう。
探偵は個人情報を自由に取得できる資格ではない
探偵業の届出をしているからといって、役所、通信会社、金融機関などが保有する非公開情報を自由に取得できる権限が与えられるわけではありません。
探偵業法第6条も、探偵業務を行うことによって、他の法令で禁止・制限されている行為が特別に許されるわけではないことを明確にしています。
「どんな個人情報でも取れる」「裏ルートから取得する」といった説明を受けた場合には、具体的な取得方法が適法なのか慎重に確認すべきです。
調査対象者の情報をSNS等へ公開しない
探偵から受け取った写真や住所、勤務先等の情報について、依頼者が自由にインターネットへ公開してよいとは限りません。
相手への腹立ちや不安がある場合でも、SNSへの晒し、勤務先への一斉送信、第三者への無制限な共有などは、新たなトラブルにつながる可能性があります。
慰謝料請求、訴訟、警察への相談その他の目的で資料を利用したい場合は、その目的に応じた専門家や機関へ必要な範囲で提示することを検討します。個別の法的判断が必要であれば弁護士へ相談してください。
人探しでは「見つけた住所を必ず本人へ渡す」とは限らない
人探しや所在調査では、調査対象者の安全やプライバシーへの配慮が特に重要です。正当な目的が確認できた場合でも、対象者の事情や依頼目的によって、どの情報をどのような形で報告するかを検討する必要があります。
特に、調査目的にストーカー、嫌がらせ、復讐などの疑いがある場合には受任できません。調査開始後に不適切な目的が判明した場合も同様です。
情報管理について説明を受けるときの判断ポイント
依頼前に情報管理を確認する際は、特殊なセキュリティ設備の有無だけで判断する必要はありません。むしろ、質問に対して具体的な説明があるかを見ることが大切です。
例えば、「個人情報は厳重に管理しています」という説明だけでは、依頼者が契約後の資料の扱いまで理解できないことがあります。
次のような点を確認できれば、契約内容を具体的に把握しやすくなります。
- 提出した資料が調査終了後どうなるか。
- 調査写真や動画をどのように受け取るか。
- 調査を他の探偵業者へ委託する可能性があるか。
- 委託する場合に情報がどの範囲で共有されるか。
- 契約を途中で解除した場合の資料の扱い。
- 返却を希望する原本がある場合の手続。
契約条件として重要な事項は、できるだけ口頭説明だけで終わらせず、契約前後の書面と照合しましょう。
生駒法務探偵事務所へのご相談
| 名称 | 生駒法務探偵事務所 |
|---|---|
| 代表者 | 大倉雄偉(おおくらゆうい) |
| 所在地 | 奈良県生駒市山崎町3番11-1号 |
| 取扱業務 | 浮気・不倫調査/人探し・所在調査/素行・行動調査/ストーカー・嫌がらせ対策/親族・相続人調査/企業・信用調査/盗聴器・盗撮器発見/行政書士業務 |
| 探偵業届出番号 | 奈良県公安委員会第64250013号 |
| 受付時間 | 10:00〜20:00(事前予約制) |
| 事務所案内 | 行政書士×探偵による、調査と法務の一貫支援 |
生駒法務探偵事務所では、探偵として調査に必要な情報を整理しながら、行政書士として書類を扱う業務にも携わる立場から、依頼目的と必要な情報の範囲を確認してご案内しています。
調査の目的と関係のない情報まで無制限に集めるのではなく、何を確認するための調査なのかを最初に整理することが重要です。生駒市を中心に、奈良市、大和郡山市、平群町、斑鳩町、三郷町、王寺町など周辺地域からのご相談にも対応しています。
なお、法律上の交渉、慰謝料請求の代理、訴訟対応等は弁護士の領域です。ストーカー、暴力、脅迫その他の犯罪被害や差し迫った危険がある場合には、個人で情報収集を続けるのではなく警察への通報・相談を優先してください。
まとめ
探偵へ相談するときには、調査に必要な個人情報や資料を提供することがあります。一方で、何でも渡せばよいわけではなく、依頼目的と必要性を考えて情報を整理することが大切です。
- 探偵業法には業務上知った秘密について守秘義務がある。
- 写真や電子データ等についても不正・不当な利用を防ぐ措置が必要となる。
- 個人データには個人情報保護法上の安全管理措置も関係する。
- 契約前に資料の処分について説明を確認する。
- 委託の有無と情報共有の範囲を確認する。
- 調査目的に不要な情報まで無制限に渡さない。
- 調査結果をSNS等へ不用意に公開しない。
個人情報の扱いに疑問がある場合は、資料を渡してから悩むのではなく、「何に使う情報なのか」「調査後はどうなるのか」を契約前に確認しましょう。

